浜名湖のうなぎはなぜ人気?地元でも愛される有名店や養殖の歴史を紐解く
土用の丑の日に限らず、「あ~うなぎ食べたい!」と思うときってありますよね。せっかくなら美味しいうなぎを味わいたい! そこで、日本のうなぎ養殖の発祥地であり、長い歴史と人気の高さを誇る浜名湖の「浜名湖うなぎ」を紹介します。
浜名湖といえば「うなぎ」の理由とは
土用の丑の日に限らず、「あ~うなぎ食べたい!」と思うときってありますよね。せっかくなら本当に美味しいうなぎを味わいたいところですが、はたしてどこで食べられるの?と悩む方もいるでしょう。そこで、日本のうなぎ養殖の発祥地であり、長い歴史と人気の高さを誇る浜名湖の「浜名湖うなぎ」を紹介します。
この記事では、浜名湖のうなぎが全国から愛される理由や100年以上続く養殖の歴史、さらには地元で人気の有名店までを詳しく解説。浜名湖うなぎの魅力を知ることで、あなたが求める本当に美味しいうなぎとの出合いをエスコートします。
浜名湖うなぎとは
浜名湖うなぎとは、静岡県の浜名湖周辺で養殖されたニホンウナギのことを指します。現在は浜名湖養魚漁業協同組合と静岡うなぎ漁業協同組合が厳しい基準をクリアしたもののみを「浜名湖うなぎ・静岡うなぎ」として認定しており、トレーサビリティが確保されています。
ニホンウナギとは
ニホンウナギは、太平洋のマリアナ諸島近くの海で産卵し、シラスウナギ(ニホンウナギの稚魚)として海流に乗って日本にやってきます。12月から4月にかけて浜名湖や天竜川の河口で捕獲されたシラスウナギを養殖池に入れ、約1年間かけてニホンウナギ(成魚)まで育てます。
現在は絶滅危惧種に指定されており、浜名湖では「浜名湖発親うなぎ放流連絡会」が平成25年度から継続的に親うなぎの放流事業を行い、資源保護に努めています。
浜名湖うなぎの歴史
浜名湖うなぎの歴史は江戸時代にまで遡ります。歌川広重の「東海道五十三図会」には、浜名湖西岸の新居宿でうなぎの串焼きが描かれており、当時から天然うなぎが名産品として親しまれていたことがわかります。
現在の養殖うなぎの歴史は、1897年(明治30年)から始まりました。服部倉次郎がうなぎ養殖の調査で愛知県に向かう途中、車窓から浜名湖を見て「うなぎの養殖に適している」と直感したのがキッカケだそう。そして、1900年(明治33年)に浜名湖近くに池を作り、日本で初めて大規模なうなぎ養殖に成功しました。
浜名湖うなぎの特徴
浜名湖うなぎは、他の産地のうなぎといくつか異なる点があるといわれています。
気候条件
- 年間平均気温15℃前後の温暖な気候
- 日照時間が長く、晴天率が高い
- 一年を通じて安定した気温
水質条件
- 三方原台地からの豊富でミネラル豊富な地下水
- 淡水と海水が混じり合う汽水湖の独特な環境
- 平均水深5mという比較的浅い湖
餌の豊富さ
- エサとなる小魚が豊富
- かつては養蚕業が盛んで蚕も餌として利用可能
また、浜名湖うなぎは独自のブランド認証制度を設けています。中でも新ブランドとして注目されている「でしこ」は、餌や水質、衛生管理を明確に規定し、厳格な品質管理のもとで出荷されています。
地元でも人気のおすすめ浜名湖うなぎ店5選
浜名湖周辺や舘山寺エリアには、数多くのうなぎ専門店があります。どこのお店に行くべきか?と悩んでいる方に向けて、その中でも特に地元民や観光客から愛される名店とおすすめメニューを紹介しましょう。
うなぎ専門の店 志ぶき

70年以上続く浜名湖うなぎの名店
浜名湖北部の舘山寺エリアにある人気店。皮はパリッと身はふんわりと、にこだわる「志ぶき流」が特徴で、おひつまぶしやうなぎ寿司など、多彩なうなぎ料理が楽しめます。
中でも人気のメニューは、蒲焼と白焼の小丼の両方が楽しめる「二色小丼」です。蒲焼きと白焼きという、同じうなぎをふたつの食べ方で楽しめます。軽めの食事を希望の方にも高い人気を誇ります。
店舗詳細
静岡県浜松市中央区舘山寺町2252-1
https://shibuki.jp/
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うなぎ湖畔食房 舘山寺園

浜名湖の絶景とともに多彩な定食を満喫
眼前に浜名湖の景観が広がる名店で、店内にはテーブル席のほか座敷が36席あります。じつはこのエリア、ペット同伴(※)でゆったり料理を楽しめるのも特徴です。
※ペットは必ずリードなどで飼い主の方が制御できるようにしてください。また、犬、猫などの小型動物に限ります
イチ押しは、香ばしく焼き上げたうなぎの白焼きをのせた「白焼きまぶし丼」。とろろ、岩塩、だし汁が付いていて、塩のみでさっぱりと楽しんでもよし、とろろをかけて「うなとろ飯」にするのもおすすめです。
店舗詳細
静岡県浜松市中央区舘山寺町2229
http://www.kanzanjien.net/
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うなぎ・和食処 松の家

伝統的な浜名湖うなぎの味を楽しめる
浜名湖うなぎにこだわり、蒸さずに調理する関西スタイルを味わえるお店。TV『孤独のグルメ』にも登場し、毎年11月~3月の間楽しめる牡蠣を使った「牡蠣カバ丼」も人気です。
「小うな丼」「小まぶし丼」「ミニ鰻重定食」など、手軽に楽しめるメニューが揃っていますが、注目は新メニューの「うなぎと肝焼きの丼」。丼にうなぎの蒲焼きと肝焼きが一緒にのった唯一無二の一品です。
店舗詳細
静岡県浜松市中央区舘山寺町2306-4
https://unagi-matsunoya.com/
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うなぎ食事処 浜乃木

舘山寺港の美景を望みながら味わう
舘山寺エリアの遊覧船の発着所「舘山寺港」を眼前に、きれいな浜名湖の景色を愛でながらうなぎ料理を楽しめるお店。浜名湖うなぎの他にもメニューが充実しており、お子さまなど、軽めの食事をしたい方にもおすすめです。
定番人気は名古屋名物でもある「鰻ひつまぶし」薬味の中に梅肉が入っているのが浜乃木の特徴で、だし汁といただく茶漬けの際に、海苔やゴマ、わさびと一緒に沿えて味わいましょう。
店舗詳細
静岡県浜松市中央区舘山寺町2221-1
https://hamanoki.com/
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浜菜坊

うなぎから海鮮まで浜松の恵みをいただく
弁天島エリアにある和食処「浜菜坊」は、浜名湖名物のうなぎ料理を筆頭に、漁港直送の新鮮な魚貝を使ったメニューが人気。浜名湖うなぎを丁寧に炭火で手焼きしています。
一番人気のメニュー「うな重(竹・松がある)」のうなぎには、2024年にデビューしたばかりの浜名湖産の新ブランド「でしこ」を使用(※)。これを目当ての訪れるファンも多いほど、見逃せない一品です。
※「でしこ」が入荷できない場合、浜名湖産のうなぎを入荷して使用しています。
店舗詳細
静岡県浜松市中央区舞阪町弁天島3101
https://www.hamanabo.co.jp/
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浜名湖サイクリング ゆるチャレ満喫クーポンでお得に浜名湖うなぎを味わう!

「浜名湖サイクリング ゆるチャレ満喫クーポン」
浜名湖南部に位置するJR東海道本線弁天島駅から徒歩3分のところにあるレンタサイクルの拠点「弁天島サイクルゲート」。ここで自転車をレンタルすると、サイクリング推奨ルート近辺にあるうなぎ専門店やカフェ、温泉などで使用できるお得なクーポン(500円値引き券5枚つづり 有料:1,500円)を購入できます。計2,500円の値引き、さらに対象スポットによってお得な割引や特典が楽しめるこのクーポンは、本記事で紹介しているうなぎ料理店でも使えます。
クーポン対象内容はこちら
食事代からクーポン1枚あたり500円引き。そのほか、店舗によって特典があります。1名あたり最大でクーポン4枚まで(※)利用できます。
※店舗によってクーポンの使用枚数に制限があります。
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美味しいうなぎを求めていざ浜名湖へ
浜名湖うなぎが全国から愛される理由は、100年以上続く養殖技術の蓄積と、うなぎの成長に最適な自然環境が揃っているからです。温暖な気候、豊富な地下水、そして長年培われた職人の技術が組み合わさることで、他では味わえない美味しいうなぎを味わうことができるのですね。
また、うなぎは栄養価が高いことでも知られています。ビタミンA、ビタミンB群、ビタミンD、ビタミンE、DHA、EPA、ミネラル、たんぱく質など、豊富な栄養素を含んでおり、疲労回復、夏バテ防止、美容、脳の健康維持など、様々な効果が期待できる食材なのです。せっかくなら弁天島から舘山寺までサイクリングを楽しみ、浜名湖うなぎの美味に舌鼓を打つ……なんて日帰りトリップもいいかもしれませんね。きっと、浜名湖うなぎの魅力をより一層味わえるでしょう。