見るだけじゃない!象の近くで触れ合える貴重な機会

馬主ならぬ“象主”に

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レポート

ダーナ象主様

私にとって象主とは、飼育員さんの仲間に加えて頂いた感覚でした。なので、飼育体験が1番象主らしい企画だと思います。舎内での食事や眠りを観察、チェック!お部屋のお掃除!そして指示訓練!食事の提供も勿論楽しかったです。今回の企画全般が素晴らしい体験で、のんほいパークさんに感謝しております。しかし、やはり推しは飼育体験です。象主冥利に尽きました。元来動物全般が好きですが、象主になり、象さんにより深く興味を持つようになりました。飼育員さんからのお話は勿論のこと、ネットから象さんに関する知識や情報を努めて仕入れました。

バヴァーニ象主様

名誉象主として非常に充実した時間を過ごさせていただきました。これまで国内外の動物園を中心にいろいろなぞうさんと触れ合う機会がありましたが、今回のように年間を通してバヴァーニの名誉象主として関わらせていただくことで、より一層気持ちの上で近さを感じながら向き合うことができていると思います。また、のんほいパークの皆様にご用意いただいた企画は、ぞうさんとのふれあいだけではなく、世界でのぞうさんの状況や、ぞうさんと人とのありかたについて考える機会となり、動物園に行くだけではわからない気づき・学びを得ることができました。今回の企画は本当に楽しく意義深いものだと、参加をさせていただき実感しております。次年度も是非象主に手を挙げさせていただき、東海道新幹線に乗車して豊橋を訪れたいと思っております。どうぞよろしくお願い致します。

チャンパカ象主様

象主のイベントはどれも内容が濃く、楽しいものばかりでどれが一番というのは非常に難しいですが、園内バックヤードツアー、飼育体験、そして世界象の日のイベントは特に強く記憶に残っています。象主イベントでのんほいパークに通い、飼育員さんの説明をきいて、それぞれの象たちの関係性や性格の違いなどがわかるようになってくると、どの子も可愛くてしかたなく、見ていて本当に飽きませんでした。また象以外の動物についても各バックヤードツアーで色々教えていただいたおかげで、観察のポイントなどもよく分かってきて、動物園を隅々までくまなく見て回るのが本当に楽しくなりました。象主に当選したおかげで、めったにできない経験をたくさんさせていただきました。あっという間の一年で、本当に楽しかったです。

チャメリー象主様

動物園で見るだけの存在だった象が、象主になった事をきっかけに身近な存在になり彼・彼女等の生態に興味が沸いてきました。飼育員さんから教えてもらった象の1日はとても面白かったし勉強になりました。環境破壊や密猟等で暮らしを脅かされる野生動物の話、切なくなりました。なんとか人と動物の共存が出来ないかを考える事が出来、非常に興味深いお話しでした。今回の象主を通して、さらに象だけではなく動物全部が好きになりました。また、もっと動物の暮らしやすい世界になる事を切に願う様になりました。

推し旅プラン

名物プラン!
推し動物の“主”になれる!

推し旅プラン

[第1弾]2022年度 開催
憧れの象主になれる!
象主ならではのプレミアム体験を!
豊橋・のんほいパーク

当プランのお申込みは終了いたしました

ポイント ポイント

“象主”になった方は、「象主認定セレモニー」にご出席いただきます。
豊橋総合動植物公園(のんほいパーク)までの交通費はお客様負担となります。

本プランに含まれる“象主”の権利

※認定状フォルダー、記念写真(写真立て付)、オリジナル象主名刺は、ツアー当日のオリエンテーション時にお伺いした情報を基に制作します。お名前等をお入れして、完成品を後日ご送付させていただきます。(ツアー当日のお渡しはございません。)

時期

募集開始日: 2021年11月1日(月)
※先着順ではございません。募集期間内にお申込みされた方の中から抽選をいたします。
募集締切日: 2021年11月25日(木)
出発日: 2022年1月15日(土)、1月16日(日)、1月22日(土)、1月23日(日)、1月29日(土)、1月30日(日)(計6日間から1日ご選択いただけます)
定員: 6名(アジアゾウが6頭おり、1頭につきお一人様募集します)
会場: 豊橋総合動植物公園「のんほいパーク」(愛知県豊橋市)
旅行代金: おとなお一人様 300,000円(税込)

※詳細は「EX旅のコンテンツポータル」をご確認ください。

インタビュー

―のんほいパークのアジアゾウから世界が見えてくる!
前代未聞の「象主」プランの先に見据えるもの―

本プランでは、1年間、馬主ならぬアジアゾウの名誉「象主」になれる権利を販売。オリジナル年間パスのほか、ゾウにも動物園にも自分にも役に立つ、盛りだくさんのコンテンツで、特定のゾウ一頭の「象主」になることができるのです。のんほいパークの元公園長で現・事業推進アドバイザーの瀧川直史さんに、企画の詳細、そしてその背景にあった思いについて話を聞きました。

―のんほいパークは国内最大のゾウの放飼場を持ち、ゾウを群れで飼う、数少ない動物園です。まず今回の「象主」プランをご説明いただけますか。

瀧川直史さん:まず「象主認定セレモニー」を行ない、そちらにご出席いただきます。その他、本人+同伴3名まで同時入場できるオリジナル象主年間パスポート、象主認定状、オリジナル象主名刺、オリジナル象主看板設置、㊙バックヤードツアー、象の飼育体験(象舎のお掃除、足裏のお手入れ、エサやり、トレーニング見学など)、象の誕生日祝い(象にフルーツバスケットをプレゼント)、ナイトZOO招待、エサ代補助(1日あたり300円×365日分を象主となった象の1年分のエサ代補助として「のんほいパーク」に寄付)などを予定しています。

―盛りだくさんですね。年間30万円という高額なツアー商品ではありますが、一般入園料が600円×最大4名×年間の営業日数約300日=72万円と、お好きな方が元を取ろうと思えば取れるような金額になっています(笑)。

瀧川さん:そういった形で元をお取りになられる方がおられるかは別として(笑)、ゾウを介して、生き物の生態に深く分け入っていただく機会となるプランだと思います。例えば足裏のお掃除体験などは一般の方には、なぜ足裏の掃除が大切かわからないと思いますが、実は動物園のゾウは足裏のひび割れを原因とした感染症で亡くなることがとても多い動物なのです。

―足裏のケアをしないと、なぜ死にまで至ってしまうのでしょうか。

瀧川さん:ゾウは体重が数トンある動物で、1日横たわっていたりすると自分の体重の負荷で内臓がつぶれてしまう。だからゾウは生きている間、ほとんどの時間を立って過ごします。日本では地面がコンクリートという動物園が多く、コンクリートの上の石ころを踏むなどで、足に傷ができてしまうと、最悪、感染症になってしまいます。そして、それが悪化して、痛みで立てなくなると、やがて内臓が圧迫されて亡くなってしまうんです。

―だから、のんほいパークのゾウの放飼場は、砂と土をメインとした放飼場ですね。

瀧川さん:昔、放飼場がコンクリートだらけだったときの足の裏はひびだらけでしたが、いまのゾウの足裏はとてもなめらかできれいな状態になっています。足裏のお掃除体験にはそうした感染症の実態や、放飼場の環境がどんなふうにゾウに影響を与えるのかを知っていただき、もっとゾウやゾウの生態を身近に感じていただきたいという気持ちがあるんです。

―元を取ろうと思えば取れるけれど、お金では買えない体験ができるわけですね。

瀧川さん:そうですね。今回の30万円には1年間のゾウの飼料費のサポート分も含まれていますが、ゾウは1日40kgの干し草を食べるわけで、体も3~4トンと大きい分、他の動物に比べて高額になります。「象主」となることで、一定分の飼料は確実に賄っていただけることになります。これはゾウやのんほいパークにとっては、とても大きなサポートとなります。

―特にこの2年間のコロナ禍では、すべてのエンターテインメントが入場者数減に悩まされました。なかでも、動物園や水族館などの生き物は、入場者数に関わらず飼料代がかかります。

瀧川さん:餌は動物の健康を維持するのに重要です。ただ量をあげればいいというものではなく、内容がとても大切なんですが、経営が苦しい施設ではどうしても安い餌ばかりで済まさなければならなくなってしまうこともあるようで……。とはいえ、高額の飼料ばかりだと予算が合わなくなる。うちは河川敷に生えている竹などを職員が切ってきて飼料にしたり、キリンの餌になる木を園内に植えるなど、さまざまな工夫をしてやりくりしています。

―のんほいパークを始め、動物園側にとっては費用面はもちろん、動物園の運営や動物の生態へ触れてもらうことができる、大きな機会でもありますね。

瀧川さん:一般に知られているよりも、ゾウは遥かに魅力的な動物だと私は考えています。のんほいパークのゾウは「群れ」で飼うことを大切にしています。群れで飼うと1頭、2頭では伝えることのできない、ゾウの"社会性"を伝えられるから。今年の5月までは、当園でも3頭しかいませんでしたが、インドからゾウが3頭やってきたことで、6頭になりました。群れでの暮らしを見せることにより、ゾウ本来の社会性が見えてきます。

―「本来の社会性」とはどんな面を指すのでしょうか。

瀧川さん:例えば2頭でもゾウ同士の話し合いはありますが、ここまでは1対1の関係です。ところが3頭になると、ちょっとしたケンカのときにもう1頭が仲裁に入ったりもする。さらに4頭5頭になってくると、リーダーが出現します。うちではアーシャーというメスがリーダーですが4頭が朝、象舎から出てくると全員で話し合いをしたりもします。

―まるで朝礼のようですね(笑)。

瀧川さん:他にも、負けん気の強いチャメリーと立派な牙を持つドローナというゾウ同士がケンカをしていたら、普段はおとなしいチャンパカがアーシャーを呼びに行ったり、さまざまな生態に触れることができます。例えば、2頭でもゾウ同士の話し合いなどはありますが、群れの本質である「社会性」という意味では2頭、3頭ではなかなか発現しない個性や関係性もあります。こうした社会的な行動を取るゾウというのは、のんほいパーク以外ではあまり見られないと思います。

―瀧川さんが、そうした本来の状態に近い生態を見せることを大切にするのはなぜでしょうか。

瀧川さん:ひとつはNPO法人「ボルネオ保全トラスト・ジャパン」の活動に携わるようになったことも大きいと思います。熱帯雨林のボルネオは赤道直下ならではの生物がたくさんいて、独特の生態系が保たれていましたが、島の熱帯雨林が木材として海外へ輸出されていて、その代わりにパーム油が取れるヤシが植林されるようになっています。ところが、ヤシをいくら植えても、熱帯雨林に比べて多様な野生動物のエサとなる果物などが実らず、熱帯雨林に住んでいた野生動物が生きることはできません。生態系が変わってしまうのです。しかもパーム油は日本人も日常的に使用する植物油となっている。つまり日本人を含む世界の人々の豊かな暮らしは、ボルネオの熱帯雨林の破壊や、野生動物の生息域が奪われている上に成り立っているのです。他方でそれは現地の産業になっていて、現地の人々の生活にもつながっており、一概に否定できるものでもありません。

―難しい問題です……。

瀧川さん:そう。資源と環境、人々の暮らしが入り組んだ難しい問題です。簡単に解決できるものではなく、正直答えは見えていません。それでもそうした問題がボルネオのみならず世界中で起きている事実を、広めることはしたいと考えています。世界にはそういう課題がたくさんあることを、次世代を担う子どもたちに知ってもらう。動物園にはそういう役割もあると考えています。実際、そうしたワークショップを行なうと、子どもたちはどう受け入れていいか戸惑ったりもしていますが、真剣に聞いてくれます。

―動物園が単なるエンターテインメントだった時代から、教育や啓蒙のきっかけなど複数の役割を果たす時代へと移り変わってきている?

瀧川さん:そうです。私たち動物園は、展示のスタイルはもちろん、来園者との関係性も含めて、アップデートされなければなりません。もっともエンターテインメントがあってこそという面もあるので、新しい楽しみもどんどん提案していきたいですね。

―例えばどんな展開が考えられるでしょうか。

瀧川さん:全国の動物園にはそれぞれに強みがあるんです。例えばのんほいパークにはゾウの群れ飼育を見に、月に1度、東京や大阪から新幹線で来られるリピーターの方がいらっしゃいますが、上野動物園のパンダや、京都市動物園のゴリラ、大阪の天王寺動物園のサルやネコ科の動物など、それぞれの動物園にそれぞれの生態があります。各地の動物園を巡り、さまざまな動物の生態に横断して触れる。そんな新しい楽しみの中に、未来につながる新たな学びを見いだす。そういったエンターテインメントのアップデートの形もあるのかもしれません。

―動物園に何度も来る「楽しみ方のコツ」のようなものはあるんでしょうか。

瀧川さん:おすすめはやっぱり「推し」を作ることですね。のんほいパークなら何頭かいるゾウから推しを作っていただいてもいいし、「群れの行動」推しでも楽しいかもしれません。特にお子さんなどは、推しとなる動物を切っ掛けにして、ぐんぐんと好奇心を膨らますことで、その奥にある多様な生物世界への興味・関心も膨らんでいくはず。そんなふうにして、動物や動物の生態への興味や知識を高めていただけたらうれしいですね。

■お話を伺った方
「象主」プランのスーパーバイザー
瀧川直史さん
(のんほいパーク事業推進アドバイザー)

■施設名
豊橋総合動植物公園――通称「のんほいパーク」
愛知県豊橋市大岩町字大穴1-238 TEL:0532-41-2185 TEL:0532-41-2185